生活情報

プロが教える! アメリカから日本への引っ越しのコツ

03/09/18 21:00 (ET)
Image: プロが教える! アメリカから日本への引っ越しのコツ

年度替わりの転勤の季節を迎え、日本に帰国する方々も多いと思います。帰国にあたって大変なのが引っ越し作業です。今回は、アメリカから日本に荷物を送る際に注意すべきポイントや荷造りのコツを専門業者の方に伺いました。ご協力いただいたのは、米国ヤマト運輸・NY引越支店長の樫村剛さん。この道25年のベテランです。

030918-1  樫村さんに、海外引っ越しについて、まず考えなくてはいけない点を聞きました。

 「船便・航空便、それぞれ適したお荷物、適さないお荷物がございます。航空便は、日本にお帰りになってからすぐにお使いになられたい衣類や身の回り品、あまり壊れにくいものでスーツケースに入りきらないようなものをまとめていただきますと便利でございます。船便の方が航空便に比べますと、お荷物の扱いは安全でございますので、食器や電化製品、これはぜひ船便でお願いいたします」と答えてくれました。

 日本に送る荷物の中身について、注意しなければいけない点については、「DVDなどの映像を含むソフトについては、内容の証明が必要になります」とのこと。日本への海賊版のビデオテープやDVDなど不正な映像ソフトの持ち込みは禁止されているため、発送の際に必ず内容証明の書類を記入しなければなりません。

 また、見落としがちなのは、コンタクトレンズ、と樫村さん。「こちらは2カ月分までという決まりがございますのでご注意ください」と語る。コンタクトレンズや医薬品、医薬部外品の日本への持ち込みは、2カ月分までと規定があり、化粧品も一品につき24個以内と数が制限されています。規定、制限数以上に持ち帰りたい場合は、非常に複雑な手続きが必要になるとのことです。

 また樫村さんに 「ワレモノの梱包の仕方」「箱に詰める際の注意点」 を教えていただきました。  「海外引っ越しの場合は、薄い段ボールですと中の荷物が破損いたしますので、2重構造の段ボールを使うことをおススメします」

 まず、箱の底になる部分のセンターと両サイドに、ガムテープをはります。段ボールの底に丸めた紙を敷き詰めクッションにします。割れ物を包む材料は、紙、エアキャップ、カット段ボール、食器パッドなどを使用します。お皿などは1枚ずつ丁寧に紙で包み、それを2〜3枚まとめてエアキャップで巻きつけます。上に重ねたお皿の重みで 下のお皿が割れないよう、立てて詰めた方が安全です。ガラスのコップは、紙、食器パッド、カット段ボールで丸めるように包み、同じく立てて箱に詰めていきます。

 ソファーやタンスなどの大型家具を持ち帰る際も注意が必要だそうです。

「アメリカに比べまして、日本のお家はかなり間口が狭くなりますので、特に大きなソファーや大きな本棚などアメリカで買ったものを日本に持って帰る際ですが、玄関を入らないことがよくございます。送られる前に日本のお家の間口のサイズをよく確認して送られることをおすすめいたします」

 大きいものと言えば、車を日本に持ち帰ることはできるのか、樫村さんに聞くと、「アメリカのお車を日本に持ち込むことも可能でございます」とのこと。

 通常日本までの輸送は専門業者が行います。費用の内訳は、日本までの輸送費や、排気ガスなどの試験料、そして日本の道路交通基準に適応させるための改造費など、およそ100万円かかるそうです。

 「 非常に費用と時間がかかります。ですので、よくお考えになってから送ることをおすすめいたします」
 そして最後に必要な手続きが 別送品の申告です。

030918-2  引っ越し業者が用意してくれる別送品申告書に必要事項を記入します。本人が帰国する時は、これを忘れずに持って行き、日本の税関に提出しなければいけません。

 「同じもの、2枚のご記入をお願いいたします。それで2枚とも到着空港税関の手荷物検査場でご提出ください。1部は税関が取りまして、もう1部に判子を押してお客さまに返してくれますので、返してくれた1部を弊社(または引っ越しを依頼した業者の)空港内のカウンターにお預けください」

 よくあるうっかりミスは、引越し荷物にパスポートや履いて帰る靴を入れてしまうことなんだそうです。うっかりミスをなくすためにも、余裕を持って準備することが大切ですね。
テレビジャパンCLUBのTOPに戻る

PAGE TOP