アメリカ中西部・ミシガン湖に面する全米第3の都市、イリノイ州・シカゴ。今や洗練された都会ですが、約100年前は暗黒街の帝王アル・カポネが拠点を構えた街でした。今回は、かつて実在したシカゴギャングたちが歴史的事件を起こした場所をバスで巡る「Untouchable Tours」をご紹介。シカゴギャングのようなガイドが案内してくれます。
まず向かったのは、シカゴの中心部から南におよそ10分、Schoenhofen Brewingというビール工場だった場所。禁酒法時代、アル・カポネは この工場で密造酒を製造。表向きは合法的にノンアルコールビールを製造していましたが、製造工程の最後で密かにアルコールを注入。スピークイージーと言われる潜り酒場をシカゴだけで 約1万件経営し、 莫大な財を築き上げました。アル・カポネは1899年 ニューヨーク・ブルックリン生まれですが、禁酒法時代はシカゴを拠点にし、ギャングのボスとしてその名を世界に知らしめました。 続いて向かったのは、中心部から北におよそ20分、リンカーンパーク地区にある駐車場。ここは、「聖バレンタインデーの虐殺」が起きた場所。1929年のバレンタインデー、アル・カポネは敵対するギャンググループを誘い出し、警官に扮した仲間が相手側の7人全員を射殺したのです。