今回は、家で椅子に座ったままできる手軽なエクササイズをご紹介します。
そのエクササイズとは、ニューヨークのダンサーによって編み出された“ジャイロキネシス”。「ジャイロ 」とは、「円・螺旋」を意味する言葉で、椅子に座って、上半身で曲線を描きながら動きます。インストラクターのアイザックス・陸代さんに基本を教えていただきます。
まず、椅子に座った状態で、肩幅より少し広めに足を開きます。この時、膝が内側に倒れないようにしっかりと床を押します。そして背骨を真っ直ぐ引き上げます。これが基本の姿勢です。
基本の姿勢から、背骨全体を竹がしなるようにゆっくりと弓なりに動かして、顔を上げ、顎も上げます。この動作が「アーチ」です。その後、背骨が一番長くなるところを通って、背中を丸くする「カール」という動きをし、中心に戻ります。この「アーチ」と「カール」を繰り返し行う動きが、ジャイロキネシスの基本動作となります。
ジャイロキネシスが椅子を使う理由は、体力に自信のない方や柔軟性のあまりない方でも体に負担をかけずにエクササイズを行うことができるからだそうです。
続いて、「サイドウェイアーチ」を行います。まず両腕を頭の上に上げ、片方の手で逆側の手首を持ちます。息を吸って背骨を引き上げてから、息を吐いてゆっくりと体がしなるように上半身を横に倒します。中心に戻って、今度は反対の手に変え、息を吸って背骨を上に引き上げてから、息を吐いて逆側の脇全体が伸びるように上半身を横に倒します。背骨を中心に体全体を動かすため、体のバランスが整い、姿勢がよくなる効果が期待できます。
最後はアーチ&カールに手の動きを加えたユニークな動き、「コンビネーション」を行います。まず、カールの動きをしながら手の甲が向かい合わせになるように両腕を前方へ伸ばし、アーチの動きを行いながら手の平を上に向けて肘を後ろに引っぱります。この動きを少しずつスピードを速めながら繰り返します。次に、背骨を上に伸ばして胸を開く「イーグル」という動作を行います。両腕を前方に伸ばしてクロスさせ、円を描くように元の位置に戻します 。このとき、呼吸は吐いて、吸って、吐いて、吸って、を繰り返します。慣れてきたら腕を斜めに上げるなどのアレンジも加えます。さらに、両腕を頭上に伸ばして、半円を描くように降ろす、を繰り返す「スイミング」の動きを続けます。 気持ちよく上まで両腕を伸ばすのがポイントです。
この他にも、「ラッフィング・ブッダ」という肩甲骨をぐっと開くように動かして、背中の筋肉をほぐすユニークなポーズもありますので、さまざまなポーズを楽しんでみましょう。
ジャイロキネシスは、自宅の椅子に座って手軽にできるエクササイズです。デスクワークが多くて肩凝りにお悩みの方にもおすすめです。