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ヒューストン日本語補習校 オンライン授業化に挑戦

07/24/20 21:52 (ET)
Image: ヒューストン日本語補習校 オンライン授業化に挑戦

新型コロナウイルスの影響で、お子さんが新学期からもオンライン授業を余儀なくされるというご家庭も多いのではないでしょうか。そこで今日はいろいろな心配がある中で、オンライン授業の移行に成功した学校と、それを支える企業の取り組みを紹介します。

テキサス州のヒューストン日本語補習校。全校生徒463人のこの学校は、4月18日からオンライン授業を毎週土曜日、11回にわたり行なってきました。どんな苦労があったのか、井手登士昭(としあき)校長にお話を伺いました。

井出校長は、「一番大きかったのは教職員にリモート授業経験者がほとんどいなかったということです。だからあまりにも最初から高度なものを要求すると教員のやる気、意欲を損なってしまうんじゃないかということで、いかに負担感を下げた導入を行うかというのが一番心配していたことでした」と導入時の状況を教えてくれました。

学校は、専門家によるオンライン授業の研修を何度も行ない、先生方の不安の解消に努めました。そして、2週間の準備期間を経てオンライン授業がスタートしました。

そうした準備を経て、「思った以上に先生方がスムーズに接続もできたし、授業もできたことを第一声としておっしゃっていただいた。それから子供たちが、今までない経験ということもあったのですが、興味津々で、楽しく授業に参加してくれていた」と良い感触を得たそうです。また、「子供たちから登校する時間がない、中には2時間くらいかけて登校している子もいますが、『始めますよ』というとこで、座れば即学習ができる。登校とか下校の無駄な時間がない。また、リモート授業だと、子供たちの顔が画面に全部映るんですね。そうするとパッと見た時に伏し目がちであるとか、そこにいなくなってるとか、そういう姿も一目瞭然に分かるんです。教室にいると、意外と見えているようで見えていないんですよ。教師が見ているほうの子供は見えるけど、見ていない子供は見えない。だから一人一人が、リモートだと見えないと思ってたのが、かえって見えるようになったということですね」と数々の新たな発見もあったようです。

実は、このオンライン授業成功の裏には日系企業の技術サポートがありました。ニューヨークを拠点にインターネット接続の通信サービスを提供しているMultiNet International Inc.(マルチネット社)です。先生方にオンライン授業のノウハウを身につけてもらう研修も無償で行ないました。

マルチネット社の新村賢社長は、「教員の方々や学校の事務局、あとは保護者、生徒と取り巻く環境は非常に複雑です。皆さんのITリテラシーもさまざまで、要はいろんな方々に分かっていただけるような分かりやすいマニュアルの準備とか、先生方に対してウェブで何度もトレーニングをさせていただいたり、質疑応答するということを短期間でやるところが非常に難しいところでした」と話してくれました。

マルチネット社のサポートもあり、ヒューストン日本語補習校はオンライン授業に無事移行することができました。最初はさまざまな心配がありましたが、意外にも教員や生徒、保護者の受け入れは早く、補習校では、今後オンライン授業が長期化する場合でも何とか対応できるのではないかと考えています。

「年齢や職業に問わずITリテラシーが大事な時代だと思っています」という新村さん。「今回、私が個人的に思ったのが、子供たちの順応能力はすごいなと思いました。それこそ、子供たちはZoom会議だったりSkypeだったり、ありとあらゆるものを、マイク、カメラも自由に使いこなして、さらにオンラインゲームも友達と学校をさぼってそういうことを展開しているのが現実かなという感じで、子供たちにとってはこのデジタル化は心配いらないと思います。この機会に色々なデジタル改革、取り組みをすることによって将来役に立つのではないかと信じています」と話してくれました。

北米では9月からの新学期もオンライン授業を続けることを決めた学校が多くなっています。オンライン授業にはまだまだ課題も多いと思いますが、教育関係者だけでなく、行政やシステムを開発する企業など、社会全体で授業の充実を進めてほしいですね。
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