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知っておきたい!日米の年金事情

01/22/21 22:03 (ET)

タックスリターンの季節になりました。この時期になると身の回りのお金のことが気になるという方も多いのではないでしょうか。そんな中、老後資金については、きちんと把握しておきたいトピックですね。そこで、今回は、知っておきたい年金事情について専門家に話をうかがいました。

老後の大切な資金源である年金。アメリカにはいくつかの種類の年金がありますが、政府が管理、提供する公的年金制度にあたるのが、「ソーシャルセキュリティー」。これは、ソーシャルセキュリティー・ナンバーを持ち、ソーシャルセキュリティー・タックスを収めている人は全員加入しています。

一方、日本の公的年金制度にあたるのが「国民年金」。これは、日本国内に住んでいる20歳から60歳未満の全ての人が加入することになっています。

アメリカに暮らす日本人の多くが、これらの公的年金を日本とアメリカ両国から受け取ることができるそうなんです。

海外年金相談センター代表の市川俊治さんに話を聞きました。市川さんによると、「日米の年金制度っていうのは、それぞれ独立した制度です。ですから、それぞれの国の年金制度の受給資格を満たせば、二つの国から年金がもらえます」とのこと。さらに「特に、アメリカに住んでいらっしゃる方の場合は、日本の年金に少しでも、ルール上では1カ月以上加入していらっしゃれば年金をもらえますので、アメリカに住んでいる方は大半の方が受給できます」と話してくれました。

では、年金制度の受給資格とはどのようなものなのでしょうか。

「年金の受給のためには、日本もアメリカも加入が10年以上です。アメリカの場合には、正式には40クレジット以上の加入ということになります。1クレジットが3カ月ですから、1年で4クレジット。40クレジットですから約10年ということで、日米共に10年以上の加入というルールになっています」

そこで知っておきたいのが、2005年に結ばれた「日米社会保障協定」。日米社会保障協定とは、一方の国の年金受給条件の最低加入期間が満たない場合は、相手国の年金制度の加入期間を通算できるというものです。

例えば、協定が結ばれる前は、アメリカの年金に7年、日本の年金に3年加入している場合、それぞれの国で受給資格を満たしていないため、どちらの国からも年金をもらうことができませんでした。しかし、協定締結後は、アメリカの年金に日本の年金3年分を加算することで10年となりアメリカの年金をもらえるようになりました。

反対に、日本の年金にアメリカの年金7年分を加算することもできるため、こちらも10年となり、日本でも受給資格を得ることができます。結果、両方の国からもらえるようになるというわけです。ただし、受給額は年金を納めた年数で計算されます。

満額でもらえる年齢はアメリカの場合、65歳から67歳で生まれた年によって異なります。日本は、国民年金は65歳からもらえます。では、どれぐらいの金額がもらえるのでしょうか? 市川さんに聞きました。

「(日本の)国民年金の場合にはですね、40年加入して65歳から78万1700円(年額)になっています。これは、毎年変わりますけれども、はっきりしていますね。ですから20年加入された場合にはその半分ということになります。それから、アメリカの年金なんですけれども、給料の金額と加入期間によって年金額が異なりますので、一概には説明が難しい状況になっています。アメリカの年金の場合には、将来いくらもらえるか確認したい場合には「Social Security Administration(SSA)」のウェブサイトでアカウントを作れば、自分が将来だいたいいくらぐらいもらえるかをチェックすることができます。

アメリカに住んでいる私たちが日本の国民年金をもらうためにはどんな手続きが必要なのでしょうか?

アメリカにいる場合は三つの方法があると市川さん。「一つはですね、年金事務所に連絡をして必要な書類を送ってもらう。二つ目は、お知り合いとか親戚の方に依頼して年金事務所から書類を取り寄せてもらって送ってもらうと、で三つ目は社会保険労務士だとかそういった専門家の方にお願いして、手続きをしていただくという方法があります。海外に住んでいらっしゃる方の場合には、国籍とか年金額、それから振込先など個々によって条件が違いそのつど書類が違ってきますので、そこだけはご注意ください」とアドバイスをくれました。

将来のことだからと、つい先送りにしがちの老後資金ですが、安定した老後を送るためにも、年金の状況を把握して備えていきたいですね。

多くの人が両方の国で年金をもらえる一方、日本の年金をもらうことで、アメリカの年金の一部が減額されてしまうこともあり、注意が必要だそうです。詳しい情報に関しては、市川さんが代表を務める年金サポートセンターオブアメリカのウェブサイトでご確認いただけます。

年金サポートセンターオブアメリカ
https://nenkin-usa.net

Social Security Administration
https://www.ssa.gov


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