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北米でのお部屋探しのポイント

08/26/19 9:18 (ET)
Image: 北米でのお部屋探しのポイント

さて、北米では9月から新学期ですね。この時期に引っ越しをするという方もいらっしゃるのではないでしょうか? しかし、部屋探しは戸惑うことも多いですよね。そこで部屋を借りる時に気をつけたいポイントをご紹介します。

こちらは北米の各都市に拠点を持つ日系の不動産会社です。長年に渡り、家探しのサポートをする「リダック(REDAC)」の藤田裕子さんにお話をうかがいました。部屋探しをするにあたり、まず始めにすることは何でしょうか?

「住みたいエリアを決めていただきます。そのあとは治安ですとか、利便性でエリアを調べていただくことになると思うんですけれども、お子さまのいらっしゃる方は、やはり学校区をきちんと調べていただいて、エリアを調査していただくということが一番大切になってくるかと思います」

藤田さんは、エリアの調査には、実際に足を運んでみることが重要なポイントだと言います。

「最近はインターネットでも手軽に物件の情報ですとか、周りの環境を見ることはできるんですけれども、インターネットの情報が古かったり、また物件が実際は写真と違っていたりということもありますので、実際に行かれることをおすすめします」

その際には、昼間だけではなく、夜の環境も確認するようにしましょう。

「やはり朝と夜って景色も全く違いますし、周りの環境なども変わってきますので、必ず両方見ていただくっていうことをおすすめしています」と藤田さんは教えてくれました。

エリアを決め、気になる物件が決まったら次は内覧です。内覧をする際にはどんなことに気を付けたらよいのでしょうか?

「ご家族とかご自身が長く居る時間に見に行っていただくということが大切かと思います。近所の音とか近所のにおいっていうものは、行ってみないと分からないものですので、必ず内覧した時に、五感というものを使って内覧をしていただくと、のちのち後悔のない物件選びになるかと思います」

さらにドアの開閉具合やキッチンやシャワーなど水回りの水圧、コンセントの位置や収納の量がニーズに合っているかなども忘れずに確認しましょう。

そしてもう一つ忘れてはいけないポイントがあります。

「日本とアメリカの違いというのは、オーナー、貸し主とテナントの力関係ということがあるんですね。日本人の好まれる人気エリアですと、競争率も高くて、オーナー側がかなり強気で内覧順ではなくて、よりよいテナントを選ぶという傾向にありますんで、きちんとした服装で礼儀正しく、関係が良くなるような印象を付けていただくことは大切かなと思います」

物件が見つかったら次は契約です。藤田さんに契約の際の確認ポイントを聞きました。

「契約書を必ず確認することをおすすめいたします。サインをされる前に中身をきちんと確認していただくのが大切なんですけど、名前(スペル)、契約期間、家賃、敷金などの金額、大切な部分は必ず自分で何回も目を通して確認してからサインをするようにしてください」

また、アメリカならではの、気を付けるべきことも教えてくれました。

「州をまたいで引っ越しをされるという方もいらっしゃるかと思うのですが、やはりアメリカは大きいですので、州によって州法が違います。州によっては最低限必要な数、子供の数と部屋の数というのを合わせなければいけないという州もございますので、引っ越しされる州の州法を確認するということも大切になっています。その場合は専門家の意見を取り入れるということも必要かなと思います」

契約が終わったら引っ越しです。入居の際にも気を付けるポイントはあるのでしょうか?

「一番最初にやっていただきたいことは、入居のインスペクションといいます。写真を撮っていただいたりとかしてキズがあったりとか不具合をチェックしていただきます。1週間から10日ぐらいの間に見つかった不具合に関しましては、オーナーの責任で補習していただきます。ただその時にテナントが何も言わなければ、その状態で合意のもと入居となってしまいますので、必ず不具合を見つけていただいたら報告していただきたいと思います」

アメリカでは生活でできてしまったキズに対する考え方が少し厳しいようです。自分の責任ではないキズや汚れの状態を記録することで、のちに敷金から引かれることを防ぐことができます。入居時の状態は必ず記録するようにしましょう。

さらに最近では、家探しから契約審査、契約書のサイン、敷金や家賃の支払いなど、内覧以外は全てオンライン上で行なうことができる賃貸サービスやアパートメントシェアなどに最適な、1部屋だけ契約をすることができるテナント保険など新しい賃貸のサービスも増えてきているんです。

家探しは大変な作業ですが、自分に合った住まいで快適な生活を満喫したいですね。
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