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トニー賞ノミネートのミュージカル おすすめの最新作!

06/07/19 21:00 (ET)
Image: トニー賞ノミネートのミュージカル おすすめの最新作!

今週日曜日(6月9日)は「トニー賞授賞式」です。トニー賞はアメリカ演劇界の中で最も権威がある賞といわれていますが、今日は中でも一番注目される「ミュージカル作品賞」にノミネートされた最新作の魅力をお届けします。

トニー賞ミュージカル作品賞にノミネートされた話題作から、おすすめの作品をブロードウェイのエキスパートに選んでいただきました。

ご紹介いただくのは、演劇ジャーナリストの影山雄成(ゆうせい)さん。日本でもトニー賞授賞式の解説者としてテレビ出演するエキスパートです。影山さんがおすすめ作品を紹介してくれました。

060719_1 「ご家族で楽しめる。大ヒット映画を舞台化したミュージカル『ビートルジュース』です!」。

幽霊と会話ができる風変わりな女の子リディアが、人間に戻りたい幽霊のビートルジュースと繰り広げる騒動を描いたホラーコメディーです。この作品はティム・バートン監督による大ヒットしたホラーコメディー映画の舞台化なんです。

「一番の見所は豪華な舞台衣装、それから大掛かりな舞台装置があって、テーマパークにある怪しげな雰囲気の漂うお化け屋敷のアトラクションのようなミュージカルなんです。この作品のメリットは、事前に映画で予習ができることです。エンターテインメントの王道的な作品なので、ぜひご家族そろって観ていただきたいと思います」

次のおすすめも、人気コメディー映画の舞台化、「ミュージカル初心者の方でも楽しめる『Tootsie(トッツィー)』です」

40歳の売れない男優マイケルが、女装して舞台のオーディションを受け、一躍大人気女優にまでなってしまうという、アメリカンジョークたっぷりのコメディーです。

「これはダスティン・ホフマンが、女装して主役を演じて話題になった1982年の映画の舞台化になるんです。非常にシンプルなストーリーなので、観劇になじみのない方でも楽しんでいただけるんじゃないかなと思います」

影山さんが見所を教えてくれました。「一番の見所は、主役を演じているサンティーノ・フォンタナの圧倒的な存在感なんです。男性と女性の声を巧みに使い分けて、さらには何度もある衣装の早替えをこなして、この役柄を完璧に演じているんです」

次は、洋楽好きの団塊世代におすすめの「Ain't Too Proud-The Life and Times of The Temptations(エイント・トゥー・プラウド)」。

1960〜70年にかけて次々とヒットを飛ばし続けたモータウンを代表するグループ、テンプテーションズの歴史とヒット曲を紹介していくジュークボックス・ミュージカルです。

「出演者がおよそ30曲を歌って踊って、さらには役者として演技までして、まさにブロードウェーのレベルの高さを実感できる作品なんですね。セリフが分からなくても、この次々と歌われる楽曲やパフォーマンスで十分満足できると思いますし、他の観客と一緒になって、名曲をつい口ずさんでしまうのかもしれないなと思います」

060719_2 最後は、今までにない新しいスタイルのミュージカル「Hadestown(ハデスタウン)」です。

「ハデスタウン」は冥界の王ハデスにまつわるギリシャ神話を現代風に仕上げたミュージカルです。

バーで働く美しい声を持つ青年オルフェウスがエウリュディケという女性と恋に落ちます。冥界の王ハデスに誘惑され「ハデスタウン」へと連れて行かれたエウリュディケを、オルフェウスが取り戻しに行くというストーリーです。

「斬新な演出が特徴で、ものすごく芸術性に長けているんですね。今年のトニー賞では最多の14のノミネートを獲得しているんです。ミュージカル作品賞の最有力候補といわれています。人間の愚かさというのをすごく深く掘り下げられていて、観客が自然と登場人物の誰かに感情移入してしまうんじゃないかなと思うんですね。作品のベースとなるギリシャ神話の冥界の王ハデスにまつわる物語をちょっと予習しておくとさらに楽しめるのかなと思います」

影山さんは「今年のトニー賞はどの作品が受賞をしてもおかしくありません。さまざまな年齢層の方に満足いただける作品がラインナップされています。皆さんぜひ、観にいらしてください!」と呼び掛けました。

この他にもLGBTQをテーマにしたミュージカル「ザ・プロム」も作品賞にノミネートされています。詳しい情報は、テレビジャパンのウェブサイト、「ブロードウェイ交差点」をご覧ください。

ブロードウェイ交差点
broadwaysquare.jp
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