美容/健康

全米に広がるノンアルコールブーム

01/31/20 21:00 (ET)
Image: 全米に広がるノンアルコールブーム

健康ブームが続く北米では今年、食生活を見直そうというのがライフスタイルのトレンドになるといわれています。その影響もあり、今「お酒をやめる人」が増えてきているんです。

こちらはニューヨークのブルックリンにある、小さなバー「ゲタウェー(Getaway)」。平日の夜ですが、にぎわっています。バーテンダーが作っているカクテル、実はアルコールが入っていません。10種類以上のカクテルや、ビールなど全部ノンアルコール。ここはお酒を一切出さないバーなんです。

ゲタウェーのアリー・モリスさんは、「ここはニューヨークで初めてのノンアルコールバーです。オーナーの兄はお酒をやめましたが、彼が行きたいと思うようなクールなバーがなかったんです。普通のバーに行ってもソーダくらいしか選択肢がありませんから。だからスペシャルなドリンクがあるノンアルバーを作ったんです」と話してくれました。

特に1月は来客数が多く、バーは忙しいといいます。2014年にイギリスで始まった「ドライジャニュアリー(Dry Janurary)」という1カ月間断酒して健康に過ごす禁酒月間運動が、SNSを通じて広がっているからです。

お客さんに話を聞きました。「ドライジャニュアリーをやっていますホリデー中に飲んだ分をデトックスするため1カ月やめています。友達がニューヨークのファンシーなカクテルがあるノンアルコールバーを見つけてくれたんです」「健康のためというのが大きいですが、多くの人が必ずしも酔う必要はないと気が付いたんだと思います。アルコールで問題を抱える人もいますから、アルコールなしで楽しく過ごせる場所があるのはいいと思います。」

大手マーケティングリサーチ会社の調査によると、アメリカ人の21歳以上のうち47%はアルコール摂取量を減らそうとしているといいます。その傾向を受け、今レストランやバーでクリエーティブなノンアルコールドリンクを提供し始めています。

特に今、注目されているのは、本格的な「ノンアルコールクラフトビール」です。

コネチカット州のストラトフォード。ここに、今話題のノンアルコールビールのブルワリーがあります。2018年に誕生した、「アスレチックブリューイング(ATHLETIC BREWING CO.)」。買い出しや試飲をする人でにぎわいます。

タップルームのビールを紹介してもらいました。

「『Gose』はドイツスタイルのビールです。サワービールですが酸っぱ過ぎない味わいです。『Spiced White Ale』は冬を意識したビールで小麦ベースです。『Run wild IPA』は私たちの伝統IPAです。『DoubleHopIPA』ファンのお気に入りでニューイングランドスタイルです」

ブルワリーは季節ごとにシーズナルビールも作っています。

常連客に味の感想を聞きました。「初めてこのビールを飲んだ時アルコールが入ってるんじゃないかと不安になりました。まさにビールの味だったから。コクや香味があって変わらないよ」「おいしいです。アルコールのビールと違いがわからないくらい」

このブルワリーを立ち上げたのが、ビル・シャフェルトさん。自身がお酒をやめたことをきっかけに、ブルワリーを作りました。

「12年間金融関係の仕事をしていました。安定していましたが、やりがいは感じませんでした。お酒をやめて健康になった気分は最高でした。友人もお酒をやめて彼らの生活が改善されたのを見た時、もっと多くの人の生活をよりよくできるんじゃないかと思ったんです。アルコールは必要でない時もあります。低カロリーでおいしいノンアルビールはどんな人の生活にもフィットできます」

ビルさんたちのブルワリーチームが作ったビールは普通のアルコールビールと変わらないように工夫しています。「従来の方法をやめて独自の醸造法を開発しました。特許申請中の12の過程があります。すべて自然の温度と水素イオン濃度です。最終的においしさを保ったままノンアルコールにすることができたんです」

そしてビルさんが驚いたのが、今までターゲットにしていなかった、スポーツ好きの人たちからの支持でした。ノンアルコールビールは通常のビールのおよそ半分のカロリーだからです。

エクササイズに熱心な常連客に話を聞きました。「私は週5日運動してますが、終わった後に飲んだりします」。後ろめたさはないですか、という質問に、「ほんとそうなんですよ。水のいい代わりです」

今では大手のスーパーマーケットでもノンアルコールクラフトビールをメインの商品として陳列するようになってきました。このトレンドがこれからどのような広がりをみせるのか、注目です。

スタジオの辛源は「僕もノンアルコールのクラフトビールを飲んだことがあるのですが、最近のものは、香りも味も本当にビールですね。驚きました」とコメントしました。
テレビジャパンCLUBのTOPに戻る

PAGE TOP