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挑戦し続ける和太鼓集団「鼓童」のニューヨーク公演

03/10/17 21:00 (ET)
Image: 挑戦し続ける和太鼓集団「鼓童」のニューヨーク公演

 今回は、ニューヨークのブルックリンにあるアカデミー・オブ・ミュージックで行われた太鼓芸能集団「鼓童」の公演、「鼓童 全米ツアー・打男(ダダン)2017」の模様をお伝えします。鼓童は新潟県佐渡島を拠点に活動しているプロの和太鼓集団で、世界中から高い評価を受けています。鼓童は現在、全米各地を回るツアーを行っています。

鼓童は1981年に結成。全国から選りすぐられた和太鼓奏者たちが、新潟県佐渡島の山中にある施設で創作活動をしています。海外公演を積極的に行っており、これまでの公演数は49カ国、5800回にのぼります。また、異なるジャンルのアーティストとのコラボレーションにも意欲的で、2016年までの4年間、歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんを芸術監督に迎えました。今回の公演「打男(だだん)」も坂東玉三郎さんが演出。平均年齢24歳の男性メンバーによる、洗練された力強い演奏が特徴です。

リーダーの坂本雅幸さんにアメリカ公演に賭ける思いをうかがいました。 「皆さんのイメージしている太鼓は、お祭りでドンドコドンドコ…というものかもしれませんが、一度見に来ていただけるとその違いに驚かれると思います。和太鼓でこんなこともできるんだ! という発見もあります。打楽器だけで音のニュアンスや演奏スタイルを工夫していますので、2時間の舞台を飽きずに楽しんでいただけると思います。自分たちは日本の楽器を使っているので、それを世界中の人に知ってもらうことが喜びであり、目標でもあります。アメリカ公演も毎回楽しみにさせていただいております」

鼓童はこれまで数多くの伝統的な作品を演じてきましたが、坂東さんが演出を手掛けるようになってから、伝統芸能としての和太鼓に留まらず、変化に富んだドラマチックな舞台構成、演奏者の立ち居振る舞いの美しさの細部にまでこだわり、新たな芸術の形を創り上げました。

坂本さんに、玉三郎さんの舞台演出についてうかがいました。

「玉三郎さんはさすが歌舞伎の出身の方で、自分たちにはないアイディアや発想をたくさんお持ちです。初めて聞いたときは『えっ!』と言ってしまうような発想がどんどん飛び出してきました。ですが、歌舞伎というきちんとした土台をお持ちの方なので信頼し、挑戦してやってみると、徐々に自分たちの中でなじんでいき、こういう表現の仕方もあるんだなと気づかされたことが多かったです。変化をし続けて挑戦し続けていく、ということが伝統を作っていくことだと思っていますので、これからも挑戦を続け、長い目で見て何年か後に、『伝統』 になっていれば良いなと思っています」

舞台を見た観客からは、「最高でした! 演奏者の記憶力や身体能力は衝撃的よ」「太鼓にさまざまな音があることに感動しました。スティックの素早い動きはまるで扇のようだった!」「完璧を極めている人たちだと分かりました! すごく努力されているんだなと感じました」「とても癒されたわ。まるで海を漂っているような気分だった」とすてきな感想が。 鼓童はこの後、フロリダやラスベガスなど、七つの都市で公演を続けます。

鼓童「打男DADAN 2017」公演スケジュール
www.kodo.or.jp
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