さて、もうすぐハロウィンですね。毎年、北米各地でハロウィンにちなんだ、さまざまなイベントが行われていますが、今日は、ちょっとユニークなイベントをご紹介します。
10月、北米ではハロウィンにちなんださまざまなイベントが開かれます。個性豊かなコスチュームを着て街を練り歩くハロウィンパレード、「ビレッジハロウィンパレード」や、愛犬と一緒に自慢の仮装を披露するパレードもあります。
そんな中、今年はちょっとユニークなパーティーがブームになっているんです。今回は辛源が自身が体験してきました。
「今、ニューヨーカーに人気のちょっと変わったパーティーに参加したいと思います」と辛源が訪れたのが、「マーダー・ミステリー・パーティー(Murder Mystery Party)」。これは参加者の会話を通じて、誰が犯人かを当てるゲームです
主催のNYソーシャルネットワーク(NY Social Network)のテイラー・メラッチさんは、「ゲストは演じる役と情報、タスク(役割)を与えられ、役になりきってもらいます。他の人と会話しながら、誰が犯人かを推理するんです。ただバーで座って話すのではなく、目的を持って交流するので楽しんでもらえます。衣装を着て役を演じるのでハロウィンにぴったりです」と話してくれました。
今回の舞台はポーカーのトーナメントが開かれる、西部の小さな町。ギャンブラーや無法者が集まる中、パーティーが行われます。そのパーティーで殺人事件が起きるというストーリーです。ゲストはあらかじめ、誰もが犯人として疑われるように設定されています。
「今日はジェシー・ウェールズという、無法者のキャラクターなんですが、左利きなのに左手をけがしてしまって銃が使えないという設定だそうです。最初にやらないといけないことは、まずポーカー・アリスというキャラクターが実は危険な無法者だという情報をバーテンダーのビリーに伝えないといけないというのが最初のオブジェクティブ(目的)です」。
早速、ビリーを探しに行き、話し掛けました。
「アリスについて話があるんだけど、おまえアリスに恋してるんだろ?」
「ああそうだよ。何を隠す必要があるんだ?」
「むしろ、あからさますぎるぜ。おれは忠告したいんだ。アリスには気をつけろ」
「なぜだ?」
「…」
会話の中でキャラクターの怪しい過去や、事件につながりやすい背景が浮き彫りになってきます。そして、殺人事件が起きます。凶器は拳銃です。
誰が犯人なのか、アリバイや被害者との関係を聞きながら探り合います。左手に包帯をしていた辛源にも、疑いの目を向けられました。
「事件の前、どこでポーカーをしていたの?」
「おれは彼のことを何も知らないんだ」
「ウソついてないって証明できる?」
「できない。言えることはそれだけさ」
最後に自分が犯人だと思う人の名前を書いて、主催者に渡します。そして、犯人の発表です。
「犯人はモントゴメリーです」
誰も犯人を当てることができませんでした。
参加者に話を聞きました。「面白くて最高です。衣装を着て演じることが好きなので、このイベントを知ってすぐに参加したいと思いました」「私は科学者なので全く違う分野なんですけど、うまく演じられたみたいで良かったです」
今回初めてマーダー・ミステリー・パーティーに参加した辛源は、「事件を解くために他の人と話をしなくてはいけないというのが、交流のきっかけになっていいなと思いました」と語りました。
次はこちら! 恐ろしいゾンビがいっぱい。このイベントが行われているのはカリフォルニア州のロングビーチに係留されているクイーン・メリー号です。
1936年から1967年にかけて運航し、一時期は世界最大級だを誇った豪華客船です。北大西洋を横断していましたが、現役を退き、今ではホテルやレストランとして使われています。実はこの船と港全体がハロウィンの時期になると、恐ろしい場所になるんです。
元々本物の幽霊が出ると噂されるこの船。心霊スポットで行うお化け屋敷イベント「ダークハーバー(The Dark Harbor)」です。200体以上の幽霊やモンスターが徘徊し、追い掛けられる迷路や、幽霊たちによるパフォーマンスなどを楽しむことができます。このイベントは11月2日まで期間限定で行われています。
役になりきって楽しむマーダー・ミステリー・パーティー、歴史のある豪華客船で開かれるお化け屋敷など、この時期ならではのユニークなイベント、皆さんも行ってみはいかがですか?
今回、辛源が参加したマーダー・ミステリー・パーティーは、ホームパーティーのゲームとしても、楽しむことができそうですよね。
Murder Mystery Party
www.newyorksocialnetwork.com
The Dark Harbor
www.queenmary.com