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同時多発テロから16年、ワールドトレードセンターの再開発&青空市の復活!

09/15/17 21:00 (ET)
Image: 同時多発テロから16年、ワールドトレードセンターの再開発&青空市の復活!

 2017年で同時多発テロから16年。追悼式典では多くの人が犠牲者に祈りを捧げました。今回は、跡地で再開発中のワールドトレードセンターと16年ぶりに再開した青空市の様子を特集します。2001年9月11日、テレビジャパンCLUBのスタジオがあるエリアは、同時多発テロで大きな被害を受けました。現在、跡地では再開発が進んでいます。

 ツインタワーがあった場所には「メモリアルポンド」という追悼のモニュメントがあります。周囲には、およそ3000人の犠牲者の方々の名前が刻まれています。そのポンドを取り囲む様にそびえ立つのが、ワールドトレードセンターのビル群です。2020年のワールドトレードセンター完成予想図を見てみると、現在オープンしているのは、展望台のある「1ワールドトレードセンター」。その隣のオフィスビル、「7ワールドトレードセンター」。ショッピング施設を兼ね備えた「4ワールドトレードセンター」です。そして、ここを訪れる人々が利用する「ワールドトレードセンター駅・オキュラス」です。

091517-1  建設中なのが三つの建物。一つ目は、2018年春にオープン予定の「3ワールドトレードセンター」。二つ目は、2020年開館予定の「パフォーミングアーツセンター」。パフォーマンスに合わせて、ステージや客席の位置を変えることができます。そして、三つ目は、2020年完成予定の「2ワールドトレードセンター」です。こちらは一風変わったデザインで注目を集めています。この独創的な設計は、デンマークの建築家ビャルケ・インゲルスさんによってデザインされました。七つのブロックを階段状に積み重ねた高層ビル。段差によってできたスペースには、屋上庭園ができます。高さ約408メートル、80階建てで、1ワールドトレードセンターの次に高いビルになる予定です。完成が待ち遠しいですね。

 実は、このワールドトレードセンターにはテロが起きる前まで青空市があり、人々にとって生活の一部になっていました。テロによって途絶えてしまいましたが、再開を求める声が多く、2017年6月から16年ぶりに復活しています。今回は、その青空市もご紹介します。

 ワールドトレードセンターに毎週火曜日に青空市のにぎわいが戻ってきました。ニューヨーク近郊からの農家や店が集まり、新鮮な季節の野菜や果物、ジャムなど手作りの商品を売っています。中には自分の畑で採れたジャガイモから作った「ポテト・ウォッカ」といった珍しい商品も。試飲したお客さんは「おいしいよ!」と語ってくれました。

 16年前、同時多発テロが起きたその日の朝に、店を出していたロン・サマスコットさん。ロンさんに市場の再開について聞いてみると、「戻って来られてうれしいよ。風景は変わっちゃったけどね。早く昔のようにお得意さんが大勢できるといいな」と感慨もひとしおです。

 市場を運営するNPO団体は、以前のような客足が少しずつ戻ってきていると言います。
 「皆、市場の再開を待っていました。周囲の場所で試してみたけど、あまりうまくいかなかったんです。(今ここで市場を再開するには)車ごとX線でチェックするという厳しい警備が必要で、それは大変ですが、それだけの価値があります」と語ってくれました。  ひと際人気がある、手作りのフランス風のパンを売っている店があります。人気の理由は、アレルギーの原因となる小麦に含まれるグルテンを一切使っていないグルテン・フリーのパンがあること。店のオーナーは、デボラ・ブレナーさんは16年前、この近くの銀行に勤めていました。その時にテロに遭遇した衝撃から16年間、この場所に近づくことができなかったといいます。

091517%e2%88%922 「ほんの4カ月前に、あれ以来、初めてここに来たの。たくさんの友達を亡くしたからとても辛かったわ」と、心の内を語ります。それでもデボラさんは、「新しい一歩を踏み出したい」という思いから、青空市に店を出すことに決めました。悲しみを皆で支えあって乗り越えたい、デボラさんはそんな思いをパン作りに込めています。

 「(自身の菓子パンを見せながら)小さなおうちみたいでしょ? 私たちは皆誰かのためにできることがあると思うの。私はおいしい菓子パンを焼いて、市場で分け合うことができる。パンを焼き続けて皆を喜ばせたいわ」

 同時多発テロから16年。再開発が進むにつれ、この地域は人口が増えてきています。青空市の復活は、こうした人々の暮らしを豊かにする役割を果たしているんですね。
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