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カリブの美しいリゾート「プエルトリコ」を特集(1)

04/12/19 21:00 (ET)
Image: カリブの美しいリゾート「プエルトリコ」を特集(1)

さて、今日から3週に渡り、「プエルトリコ」を特集します。カリブ海に浮かぶこの島は、北米からは近くてリーズナブルに行ける観光地として人気なんです。プエルトリコは一昨年、ハリケーン・マリアに直撃され、甚大な被害を受けました。第1回目は、ハリケーンの被害から復興を果たし、リゾートとしてよみがえったプエルトリコの現状をお伝えします。

スペイン語で“豊かな港”を意味するプエルトリコ、1493年にコロンブスによって発見されました。カリブ海北東に位置し、プエルトリコ本島、モナ島、クレブラ島、ビエケス島などからなります。

人口およそ320万人。アメリカの自治領となっており、アメリカに入国したら、ビザなどがいらないため気軽に行けるリゾートとして人気があります。直行便のあるニューヨークからは飛行機で3時間半、ダラスからは5時間半で行くことができます。

041219_1 エメラルドグリーンの美しい海や大自然が織りなす秘境。温度の変化がほとんどなく、いつ訪れても常夏の気候を堪能できます。

16世紀、スペイン植民地時代に築かれた旧市街、オールド・サン・フアンは異国情緒があり、フォトジェニックなスポットとしても多くの人々を魅了しています。海賊や他国からの攻撃を防ぐために築かれたデルモロ要塞など、歴史が感じられる場所がいくつも残っています。旧市街を含むこれらの史跡は世界遺産にも登録されています。

ところが2017年9月、この美しい島に大きなダメージを与える災害が起こりました。「ハリケーン・マリア」です。「プエルトリコ過去100年で最強のハリケーン」といわれ、ハリーケーン被害はプエルトリコの経済にも深刻な打撃を与えました。

国会議員のラファエル・モンタネスさんは当時の状況について、「一番つらかったのは電気をほぼ1年失ったことでした。病院で生命維持装置を使っていた人がまず亡くなりました。ハリケーンが直接与える水害、風害より、ハリケーン後に電気や水を失ったことが大きかったんです。約4000人がハリケーン後に亡くなりました」と話してくれました。

ハリケーンの後、観光客は激減しましたが、プエルトリコの官民挙げた取り組みの成果が現れて、昨年から徐々にホテルなども再開し、街には活気がよみがえってきました。

モンタネスさんは、「美しい自然です。森林にビーチに、パッケージとして多様な文化独特な食べ物があります。それに音楽文化も合わさり、プエルトリコは美しい風土に恵まれた誰でも満足できる島なんです」と語ります。

このハリケーンによって失われた貴重な財産は「森林」でした。その森林を再生し、観光や農業の復興につなげようという活動が、島のあちこちで行われています。「植樹のボランティア」です。地元の人はもちろん、世界中から支援の手が差し伸べられています。

041219_2 植樹プログラムディレクターのルイサ・ロサドさんが活動について話してくれました。「さまざまな人の手によって2年で24000本以上植樹しました。支援したいという声が多く寄せられたんです。地元の人はもちろん世界中からボランティアが参加しています」

また、ハリケーンがもたらした生態系の変化が、思いがけず観光業の復興を後押ししています。ロサドさんは「夜に生物発光がみられる入り江がビエケス島にあるんですが、光を発するプランクトンがハリケーン後に増殖しているんです。これまでぼんやりとしか見えなかった生物発光がひときわ輝いて見えるようなったんです」と話してくれました。

光あふれる南の楽園、プエルトリコ。ハリケーン・マリアによって大きな被害を受けましたが、地元の人々、ボランティアの人々の力で今再び美しい輝きを取り戻しています。

プエルトリコまでの航空料金はその後安くなり、現在は、ニューヨークから往復で300ドル台。首都サン・フアンへはマイアミなどから大型客船も出ています。空からも海からもアクセスが良いプエルトリコは、北米に住む私たちにとって、穴場のリゾートといえるかもしれません。

来週の第2弾は、プエルトリコの自然を満喫できるスポットを紹介! 海そして山の魅力をお伝えします。僕も2年前にプエルトリコへいったことがあるんですが、青く光る生物発光の現象を見ることができて、とても感動しました。今ならもっと輝いてみえるようなので、また、行ってみたいです。
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